第7回:若狭地域の活性化のこれから、自分のこれから

前回は、同じ嶺南地域のおおい町の事例をテーマに、アイディアを出し合うワークショップを行いました。今回は三方五湖地域で行われようとしている事業をテーマに取り上げました。

まずは、今年度、地域の観光を中心とした発展の為に発足した「三方五湖DMO株式会社」の事業計画についてお話をしました。そして、今後の観光のあり方や地域の目指す方向性について議論しながら、参加者それぞれの方の興味関心、視点から、事業についてのアイディアを自由に出してもらいました。

それぞれの年代やライフスタイル、興味関心が異なるので、新たな視点が加わり、今後の三方五湖の観光にとっても良い刺激となりました。

1日目は地域の観光のこれからについて考えましたが、2日目はそれぞれの方の今後の活動について話し合いました。1年カレッジを通して地域と関わるなかで、今後の人生計画、取り組んでみたいこと、考えていることを発表し合いながら、お互いに意見を交わし、今後の取り組みについて考えを深めていくことができたと思います。この結果は、次回、最終回の成果報告会で発表する予定です。

参加者の感想より:

「初日の話を聞いて、自分の考えていたイベント企画などもすぐに実行できるよう、基盤づくりをしていこうと感じた。」

「三方五湖での新しい動きがあることを知った。特に船については各時代において重要な役割を担ってきたため、現代でもその活用はとても大切だと思った。梅や縄文などあるもの同士をつなぐ架け橋にできたらと思う。」

第6回:地域の課題解決ワークショップ

今回のワークショップは、地域の課題解決を、実例をもとに考えてみるということで、カレッジ参加者のひとりが関わっているおおい町で進むプロジェクトをテーマにさせていただきました。
おおい町に新しく開業予定の商業施設ですが、この施設はこれまで行政主導で進んできた同町の他の施設とはことなり、官民協働で進められているそうです。
そこで、この施設の管理運営のために民間の方々が共同出資して新たに設立された会社、「リライトおおい株式会社」の代表取締役、村松弘康さんにお話を伺いました。

「リライトおおい株式会社」代表取締役 村松弘康さん

まずは、実際に建設整備が始まっている建設予定地の見学、そして周辺施設を視察しました。
その後、会社設立の経緯、施設に期待する点(町民が集える場、利用してもらう場)等、現状と課題を含めてご説明いただきました。

2日目には、初日に見聞きした情報をもとにアイディアを出し合い、ポイントや課題整理のためのワークショップを行いました。その上で、各自が新施設や会社のあり方についての提案としてまとめました。
実例をテーマにさせていただいたことによって、まちづくりの課題、難しさについてとてもリアルに考えられたかと思います。
また、今回お話いただいた村松さんの想いは、「なんでも行政任せの体質になってしまっている町の雰囲気を少しでも変え、いま一度、町民の郷土愛を育み、まちづくりに町民が参加していく雰囲気を醸成していきたい」ということでした。おおい町だけでなく、若狭全体でその風土を作っていくことが明るい未来のためにはとても重要だとあらためて感じました。

参加者の感想より:

「おおい町で新しい動きが起こっていることを知り、驚きました。自分なりに住民をまきこんだ地域づくりは長期間かかり、労力も大きいですが、非常に重要だと思っています。」

第5回:自分を知る-セルフデザインワークショップ

今回は半農半Xという生き方を提唱されておられる塩見直紀さんを講師にお招きし、講義とワークショップを行っていただきました。

まずは自分に関する「AtoZ」で自己紹介からはじまりました。それから自分の興味関心が何か、それを地域でどう生かせるかといったワークや、コンセプトワークの大切さなど様々なお話をいただき、たくさんのワークを取り組むなかで、それぞれの想いや考えを整理することができたようです。

塩見さんが若狭に来られるのはこれで3回目となりますが、何度体験しても、自分自身の中に新たな発見をすることができます。そのため、今回もカレッジ修了生が再度受講し、自分を再整理する機会としていたようです。

参加者の感想より:

「自分の事や地域の事などを他の人と一緒に見つめ直すことで、一人でするよりもより深くできたように思います。」

「自分の中で目標や夢が見えていない中で、それを見つけたり、向き合ういい機会となりました。」

「参加者それぞれのプロジェクトや考えなども知ることができ、今後の活動のモチベーションの向上にもつながりました。」

「若狭にきて、このようなソーシャルデザインのようなことを実際に知れたのはとても自分にとって刺激になりました。いろいろな世代が集まって地域のことなどについて話せる場は貴重だなと改めて感じました。」

第4回:今の地域を知る-地元で活躍する方への取材

前回「聞き書き」では、地域の大先輩であるお二方のお話を聞いて、地域のかつての姿から様々なことを感じ、学びました。

今回は地域の若い世代の方をお呼びして、地域の今を見つめました。

1日目は、5年前に地域おこし協力隊として若狭町に移住し、現在は梅農家として独立している伏見勇希さん(38歳)にお話を伺いました。独立して3年目という伏見さんに、移住に至った経緯や、独立にあたっての苦労や喜びについて話していただきました。これから移住や起業を考えていく参加者にとっても、アドバイスや参考になるお話を聞くことができました。

2人目は地元の自動車会社勤務の吉田延昭さん(40歳)にお話を伺いました。吉田さんは専門学校で愛知県に出られましたが、生まれも育ちも若狭町です。そして20代で入った地元の商工会青年部でも部長をつとめておられます。地域を盛り上げるためには何が出来るのかという熱い想いを語っていただき、とても元気をもらえるお話でした。

地域おこし協力隊のOBとして、また、地元出身でがんばっている若い世代のお話を聞くことができ、それぞれの参加者にとって刺激をもらえた回となったようです。

参加者の感想より:
「おふたりのように、地域のことを考えている若者がいることは、地域資源だと思う。こういう人が増えていけばより良い地域になっていくと思う。」
「著名人の本よりも、一般の方のお話のほうがダイレクトに心に響くものがあり、それぞれ素晴らしい興味深い経験をしているのだなと感じることができました。」
「若狭町に来て半年が経ったが、あまり若手で頑張っている方に会ったことがなかったので、繋がりを持てた良い機会になった。」

第3回:聞き書き

前回は若狭の「自然」を満喫した回でしたが、今回は若狭の「人」を知る回として、「聞き書き」を行いました。
いずれも若狭町に生まれ育った藤本俊夫さん(80代)、大下多喜子さん(70代)に子どもの頃からの遊びや暮らし、ご家族のことなどたくさんお話を伺いました。

参加者の方にとって、生まれ育った環境も時代も全く異なるお二人のお話はとても興味深く、そしてお二人ともとてもお話が上手で、あっという間に約2時間が経ってしまいました。

お話を聞いた後は、書き起こしと編集作業です。約2時間のお話の書き起こしは膨大な量になりましたが、夜も作業するなど熱心な皆さん。2日目の午後には、見事にそれぞれのお話が作品になり、皆で共有することができました。

参加者の感想より:

「今の80代ぐらいの人の生活の変化はすさまじいものがあったんだと改めて感じました。伝統で残さないといけないこと、変えていかないといけないこと、今生きる我々は過去の生活から学び、未来へ進んでいかねばならないと思います。」

「社会が成長していくと共に人生を送れたのはうらやましいと感じたけれど、これからの暮らしのヒントもあって、藤本さんの「積上げることが大切」という話は確かにその通りだと思った。」

「今回は子ども時代の景色を読者に伝えられるような作品にしようと思い、大下さんがとても楽しそうに語られていたワンシーンを選んで書き起こしました。」

第2回:若狭の自然をフィールドに生業を考える

今回のカレッジは「自然をフィールドにする生業を考える」というテーマで行いました。
先ずは実際に催行しているカヤックとサイクリングのツアーを体験。

1日目の午後はカヤック、2日目は朝からサイクリング。まだ若狭へ来て日の浅い参加者の方々は、たっぷりと若狭の自然を体感することができたようです。


2日目午後の座学では、体験ツアーに対する値付けの考え方や、スモールビジネスを起こす際の注意点などについて、持続可能な経営や生業について参加者の方と質疑応答を交えながら語り合うことができました。
宿泊業やイベント・体験事業等を行ってきた経験から話させていただき、成功例や正解とは言えない内容であったかと思いますが、紆余曲折の様々な経験談をお話することができたかと思います。
これからを考える参加者の皆さんの参考に少しでもなれればと思います。

参加者の感想より:

「講義では、しっかりと社員に給与を払える商品(ツアー)価格でないと、結果的に地域の自然も守っていけない、ということが心に残りました。」

「例えばイベントを開催する際、民間が運営する場合は事業継続のためにはどうすればよいかや収益性を考えますが、行政運営の場合は多くの人を呼ぶために値段を下げたり継続性をあまり考えないことがあり、これは民間圧迫にもつながると思いました。人口減少の今、行政も稼げる自治体を目指し、住民還元をするなど考え方を変えていく必要があるのではないかと思いました。」

若狭ソーシャルビジネスカレッジ2020 第1回

今年度の第1回カレッジが7月4日、5日に開講となりました。

1日目は若狭町中央公民館にて一部公開講義として行いました。初めに本カレッジの趣旨や経緯について説明した後、特別講師のNPO法人共存の森ネットワーク理事長の澁澤寿一氏より、「若狭ソーシャルビジネスカレッジの目指す地域の姿―開講によせて」というテーマで講義をしていただきました。

2日目は地域に学ぶ「地元学」という手法でフィールドワークを行いました。三生野集落の藤内良満さんにご協力いただき、ご自身が幼少の頃からの地域でのくらし(遊び、仕事)についてお話を聞かせていただきました。いままでは通り過ぎていた集落でしたが、生まれ育った方にお話を聞くと、昔から山、田畑等の自然環境と共に生きてきた集落の姿を垣間見ることができました。

参加者の感想より:

「(渋澤さんの講義を受けて)新型コロナウイルス発生の子に時期に改めて新しい時代の生き方について学べた事はとても有意義なことでした。我々のライフスタイルの見直しも必要な時期がきたと確信します。」

「地元学として若狭を歩くのは初めてだったため楽しく参加することができた。しかし約半日のまち歩きで大きく踏み込んだ内容まで考え学ぶことは難しいと思うため、今回考えたことは今後に活かせるように深めていきたいと思う。」

「違う地域、職業の人との交流ができ、非常に満足できました。」

第6回カレッジ:地元で活躍する方にインタビュー

12月のカレッジは、地元で生まれ育ち、地元で活躍されている方へインタビューをさせていただきました。二つの班に分かれ、建具職人の池田政則さん、(株)エコファームみかた代表の新屋明さんにお話を伺いました。

池田さんは本職の傍ら、ローカルヒーロー「レインボー戦隊五湖レンジャー」を通じて若狭のPR活動の中心を担っています。

地域のためには、行政に頼ってばかりではなく、自分たちでもできることはどんどんやっていく!そんな意気込み、地元への想いをうかがうことができました。

 

新屋さんは、進学と就職で一旦は県外へ出ましたが、30歳の時にUターン。現在は地域の特産品である梅の加工販売(梅酒やドリンク、加工食品等)を行う地元の会社で、商品開発から販路開拓まで、経営の中心を担っています。

決して容易ではない特産品の「梅」を売り込むということ、会社を経営することの難しさ、それでも地域の方への恩返し、地元の仲間と地域を盛り上げていきたいという想いがその活動の源にあるようでした。

 

参加者の感想より:

「地域への想い、何とかしたいという想いは、前回聞き書きをさせて頂いた方と共通するものを感じた。この熱い想いを持った人たちが団結すれば何か変えられるのではないかと思った。」

「会話のなかで特に多く聞かれた「特化すること」、「ここでしかできないこと」という言葉、「地酒である梅酒」という言葉が印象に残った。」

第5回カレッジ:自分を見つめ直すワークショップ

第5回目となった11月のカレッジは、昨年もお世話になった半農半X研究所代表の塩見直紀さんをお招きし、ワークショップを開いていただきました。

ワークショップでは、まずは自分の好きなこと・得意なこと等のキーワードをアルファベットのAからZまで当てはめて、自己紹介をしていきました。この手法を使うと、これまで知らなかった参加者同士の別な一面が見えてきて、より深くそれぞれの方を知ることができました。

講義の合間に様々なワークに取り組み、自分資源の発掘と地域資源の発掘、そして自分資源×地域資源の組み合わせから、様々な可能性について考えました。

皆真剣に、たっぷりと頭の体操と整理を行った2日間となりました。

参加者の感想より:

「今日のワークショップは、どれも自分や自分の棲んでいる地域を振り返ってじっくりみつめなおすことができたので、たくさん頭をつかって整理することができました。」

「地域の方と一緒にやってみたら面白そうと思うものもあったので、ぜひ挑戦してみたいです。」

「自分の進むべき道が照らされたと感じています。この出会いを通じて成長につなげたいです。」

第4回カレッジ:聞き書き

第4回カレッジ(10月5~6日)では、「聞き書き」に挑戦しました。

かつての地域の生活や遊び、仕事等のお話を伺い、昔の地域の姿を知ることで、これからの地域のあり方や、地域での生き方、そこでの自分のあり方のヒントを探るという目的で行いました。

地元で生まれ育った地域の大先輩であるお二人にそれぞれ2時間弱、たっぷりとかつての若狭での暮らしをお話していただきました。

  

お話を聞いた後は、書き起こし作業・編集です。

「聞き書き」では、話していただいた内容をそのまま、話し手の口調のままに書き起こし、その方が実際語っているように、その方の人となりが見えてくるように編集していきます。

とても大変な作業ですが、この作業を通して、聞き手は話し手とさらに向き合っているような体験ができます。

今回、話し手・聞き手も初対面同士でしたが、だからこそ話せる、聞けるお話もあったのではないでしょうか。

もう既に若狭に慣れ親しんでいるカレッジ参加者の方にとっても、今回ひとりの方にじっくりとお話を聞くことで、若狭についての新たな発見があったようです。

参加者の感想より:

「その人物の人生を知るということが、どれほどの意味・大切さを持つことになるのかを実感できた2日間になりました。一人一人の人生の歴史を聞くことは貴重であり、感慨深いものでした。」

「長い間農業をされてきた方の話を聞かせて頂いて、日頃当たり前に使っていた道具や仕事環境にあらためて感謝したいと感じた。」

「同じ人に二人で話を聞くと、興味を持つところが違ったり、まとめる時も視点が違っていて面白かった。」